アフターサービスにおける保守契約の重要性とは│アフターサービス基幹業務システム ServAir

保守契約のメリットと
重要性についてご紹介します

アフターサービスにおける保守契約の重要性とは

近年の製造業においては、競争の激化により、製品を製造して販売する「モノ売り」から、新たな顧客体験を提供する「コト売り」へのシフトが提唱されています。販売後のアフターサービスがビジネスにおいてますます重要な位置を占めるようになってきており、その取り組み方は各社様々ですが、そのひとつとして「保守契約」の促進が挙げられます。

保守契約は、製品やサービスの提供者(メーカー)と顧客との間で締結される契約です。一般的には保守・修理・定期点検などのサポートが含まれ、保守契約締結により、安心して製品やサービスを利用することができます。
しかし、保守メニューを提供し、顧客との良好な信頼関係を構築しているメーカーがある一方で、保守契約締結率が低い、保守契約自体が無いといったメーカーも少なくありません。

本コラムでは、アフターサービスにおける保守契約のメリットと重要性についてご紹介します。

保守契約による予防保全と製品の稼働率向上

保守契約を結ぶことで、予防保全としての定期的な点検が可能となり、製品の動作や稼働状態の把握、および予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。
点検による製品動作の確認やチューニングは、製品の持つ能力を最大限に引き出す上で欠かすことのできない要素であり、経年による製品の動作不良の改善や外部環境の変化への適応など、様々な動作上の調整を行うことができます。その結果、製品の稼働率が向上し、動作不良による損失やリスクを大きく抑えることができ、利用ユーザーは本来の業務に、より注力できるようになります。

保守契約によるパートナーシップ強化とビジネス推進

変化の速いビジネス環境においては、初回の製品購入時の取引だけでなく、継続的にコミュニケーションをとることが重要です。
保守契約はメーカーと顧客間の親密なパートナーシップを築くための有効な手段です。製品自体の信頼性とともに、何かあった時にも安心して利用できるサポートメニューやオプションの提供、保守体制の充実が必要となります。
メーカーから、顧客の利用状況やニーズに合わせたサービスを提供することにより、その製品や保守サポートが利用ユーザーにとって必要不可欠な存在となります。その結果、継続的で良好な信頼関係をさらに強化することができ、メーカーと顧客のお互いのビジネスをさらに後押しすることになります。

保守契約による高付加価値サービスの提供

体系的なサービスメニューにより保守契約を促進することは、メーカーにとって大きなメリットがあります。定期的な安定した収益を確保することにより、計画的に保守体制を強化できます。例えば、契約上のルーチン化した業務をサービス代理店へ委託することで、社内の限られたベテランのメンバーをより付加価値の高い作業へシフトさせ、全体的な保守対応の品質向上に取り組むことができるようになります。
また、定期点検結果や保守作業履歴を製品開発へフィードバックして製品強化に取り組み、顧客訪問の機会を多く得ることで、リピートビジネスの創出も期待できます。
さらに、近年ではIoT（Internet of Things）を活用することで、メーカー側からも製品のリモート監視が可能となり、稼働状況の把握や異常状態の早期検知ができるようになりました。IoTを保守サービスに活用することで、製品の信頼性向上と共に、さらに効果的なサポートを提供することも可能です。

保守契約で他社を圧倒するアフターサービスへ

製品の保守契約率向上に取り組むことは、メーカーと顧客双方にとって、大きな利益をもたらします。予防保全、製品の最適化、IoTの活用といった様々なアプローチを戦略的に組み合わせることで保守契約の締結率を高めることができます。このことは、メーカーと顧客との良好なパートナーシップを築き上げ、お互いのビジネスの継続的な成功に貢献します。
保守契約のメニューを様々な観点から検討し、メーカーと顧客の双方が共に発展できるような新たな関係性を目指していくことが、これからも重要になるのではないでしょうか？